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お産情報紙『REBORN』創刊の言葉


お産は母と子が主役

お産はひとりの女性が体をとおして、新しい命を産み出すこと。そして、ひとりの人間が生まれること。自然の摂理は、なんて素晴らしいんでしょう。お産ですてきな体験をした女性たちは、これから産む人たちへ、そのすばらしさを伝えたいと願っています。そして、助産婦や医師たちも、母と子を支援する輪を広げていきたいと望んでいます。
でも、今の医療の中での出産では、すてきですばらしい体験が、ときとしてつらく苦しいものになってしまっていることが多いのも事実。主役であるはずの母と子が、医療に管理され、その座をゆずらなければなくなっているのが原因です。
お産が自然な行為で、家族の生活の一部であるのなら、主役は母と子。だから、産む側の母親が消費者として、自分に合ったお産のやり方や出産場所を選択できる、そんなお産がいいなあ。

今のお産、ちょっとおかしい


病院システムに管理されるお産。望むことや心配ごとさえ医師に伝えられないお産。産まれた赤ちゃんが画一的に集中管理されるお産。自然なはずのお産が、どんどん自然から遠く離れてしまっているように思います。何だか、やっぱりおかしい。
そう感じて、状況を変えたいと思う人たちが増えてきました。すてきなお産を体験して、ほかの女性と情報交換したいと考える母親や父親、健康的なお産のエキスパートであるはずなのに本来の仕事ができないでいることに疑問を持つ助産婦が、全国で活動を始めています。もちろん、医師やセラピスト、ジャーナリストたちのあいだにも関心が高まっています。

同じ思いの人。
日本中でつながろう。


各地域で活動している人たち。それぞれの情報を交換し、経験をわかち合って、その思いを大きな樹に育てていきませんか。「REBORN通信」は、それぞれに自立したグループや個人が、互いに情報交換できる元気なお産のネットワークになりたいと思います。

そして、もっと
大きな輪をつくろうよ。


REBORNは、甦る、生まれ変わるという意味です。今の医療技術に支えられながら、本来の出産がとり戻したい。昔の戻るのではなく、新しい出産として生まれ変わりたいという願いがこめられています。

REBORN きくちさかえ・河合蘭

REBORN創刊号(1993年9月発行)表紙に掲載したものです。