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アジア性教育学術会議 2007/08/19

週末はアジア性教育学術会議というものに参加し、『未妊−「産む」と決められない』で取材したことを発表しました。この夏〜秋は未妊について話す機会が続いています。

性教育をおこなっている教師、養護教諭、医師、助産師さんたちに、若い日に妊娠を上手に避けられた人たちがその後いいタイミングで妊娠しているかというと必ずしもそうではなく、妊娠力は時間と共に劇的に変化するということを「誰も教えてくれなかった」という思いを持ち不妊、未妊に向き合っていることをお話ししました。

状況は中国や台湾などアジアの国々でも女性の変化は似通っているようでした。中国語同時通訳チームの女性たちが「そうなの!そうなの!」という感じで思いっきり反応して聞いてくださったのが印象的でした。「産みたくなったら産めるための教育、ぜひ取り入れたい」と言ってくださった高校の先生もいらしてうれしかったです。

バッシングの中を闘っている方も多く、私には普段とは違う分野でもあり新鮮な学会でした。そして、今ヨーロッパで冒険中の娘が行っていた高校の担任だった先生に声を掛けられてびっくり!性教育で有名な高校だったので当然と言えば当然なのですが。「ひとりで行ってしまったんですよ〜」と先生に泣きついてみてもしかたがないのですが、聞いて頂いて少しホッとしました。

昼下がりの学会会場で娘からE-mailが入りました。「朝は教会の鐘が鳴ります・・・」向こうは朝らしいです。中世に迷いこんだような町ばかり巡っているようです。

これから9月にかけて雑誌の仕事がかなりの忙しさ。でも、どうしても娘のことが気になる・・・でも、親として承諾し、出してしまったものはしかたがありません。

子育ても大変だけど、子離れも大変でございます。


旅立ち 2007/08/15

きょうは何となく寂しい気持ちでいます。一番上の娘が1人旅で欧州へ行ってしまいました。海外は初めてなのに。ユースホステルばかりを使ってのチープな旅。3週間近くもまあ・・・よく勇気を出してがんばったと思います。今はただ、彼女の挑戦を応援するばかり。

この子をおいて海外取材に行ったことはあっても、子どもに国の外へ行かれるのはものすごい距離感を感じます。こんなに遠くにいるなんて今も夢を見ているようです。こんなに遠く離れていることがすごく不思議なのです。こんなに気持ちになるなんて子どもはやっばり自分の一部なんですね。

私がいつもの食卓でご飯を食べているのに、自分の一部は地球を感じることが出来る高い空にいることが不思議なのです。飛行機はそろそろヨーロッパの上空にさしかかるころです。


『助産師と産む』発売 2007/07/06

『助産師と産む−病院でも、助産院でも、自宅でも』(岩波ブックレットNo.704)が7月5日に発売になりました。どうぞよろしくお願い申し上げます!

ブックレットという薄い本ではありますが、かなり時間をかけて書き、ビジュアルも大切に作れたのではないかと思います。表紙の写真は、私が撮りました。ファン助産院のスタッフの方が、入院中のお母さんと赤ちゃんと写っています。やっぱり助産師の写真は、お母さんと一緒でなくちゃ、ね。表紙に私の写真が使っていただけたたのは、二十歳そこそこの頃『宝島』で佐野元春を撮って以来のことです・・・って、いったい何年前の話でしょう。

扉をあけたところには、以前に助産師会が作成して今はなくなってしまった幻の名作パンフを入れさせて頂きました。助産師とはどんな役割かを、山登りを手伝うシェルパに例えて描いたものです。

先ほど、読売新聞大阪本社で産科閉鎖のことを追ってきた記者さんが参院選がらみの記事でコメントをとりに来てくださったので、手渡しでの初贈呈。

たくさんの方にお世話になった本です。総勢80名くらいの方々に取材させていただき、今年の春はこの本だったなあ、という感じです。

そして季節はめぐり、夏が来ようとしています。明日は娘と空手の夏季合宿なので、これにて身体が生き返る予定(どうか予定に終わりませんように)。スッキリして、じっくり本のお披露目を考えようかと思っています。

Amazon.com
『助産師と産む−病院でも、助産院でも、自宅でも』
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