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『産みたい<からだ> 助産院 出産物語』 村瀬ひろみ著  春秋社 2001年  ¥1,785   ISBN978-4393331972

REBORNコメント

医師の資格をもつ筆者は大学院で文化人類学を専攻し、アフリカのケニア、トゥルカナで数カ月を過ごす。病院嫌い、非婚の著者が妊娠を経験して、迷ったときに常に自分に問うたのは「どうすればトゥルカナらしいか」だったという。著者曰く、「私らしく」は苦手、「どうすればトゥルカナらしいか」とはすなわち、「どうすれば人間らしいか」だった。>

著者は助産院にたどり着く。「見慣れた普通の家。鍵のかかっていない網戸だけで外に開かれた玄関。こじんまりしたシンプルな診察室。私によそよそしい機械は何一つない。副作用が心配な機械もないし、原理のわからない魔法のような機械もない。」サブカルチャーの批評家でもある著者が考察した、フェミニズムの視点からの「出産本」分析あり、著者によるイラストあり、盛りだくさんの本。産む方にも、産むことに関わる(自然科学だけでなく社会科学の)専門家にも。

(REBRON 白井千晶)


目次

第1章 アフリカで知ったアカンボ
第2章 産むか、産まないか
第3章 病院嫌いのフェミニスト
第4章 助産院という選択
第5章 アカンボ、産まれる
第6章 助産院の一週間
第7章 私の出産とフェミニズム

著者プロフィール

村瀬ひろみ
1966年福岡県生まれ。’93年山口大学農学部卒業(獣医学専攻)。’96年京都大学大学院人間・環境学研究科修士課程修了(アフリカ地域研究専攻)。現在山口大学大学院医学研究科博士課程に在学中。著書に『フェミニズム・サブカルチャー批評宣言』。論文・エッセイなど多数。

出版社の紹介文(一部変更)

せめて人間らしく、出産したい!

妊娠は「病気」と同じに扱われ、女性が「子産み機械」にされかねない現在、獣医の資格を持ち、アニメ批評もこなす女性学研究者が、助産院と出会い、オルタナティブ な出産を目指す。出産にまつわる良書の紹介や出産にまつわる知恵もイラスト30点で具体的に紹介する。

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産みたい「からだ」


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