『おかあさまのためのコーチング』 あべまさい著 ディスカバー・トゥエンティワン ¥1,365(税込) ISBN978-4887593640
◆コーチングを育児の中に取り入れてみたら、こんなにあたたかな風景が見えてきたコーチングとは「相手の自発的な行動を促すコミュニケーションスキル」のこと。1970年代のアメリカで、スポーツ界の名コーチや監督がどのように 選手と関わっているのかを観察して、共通するやり方をまとめあげたものだという。一方的に指示・命令をするのではなく、コーチが質問することによって答え がクライアントの中から引き出されていくという、双方向のコミュニケーションが特徴だ。このスキルの成果が評価され、アメリカのビジネス界で応用されるよ うになり、最近では日本でも随分耳にするようになってきた。 この本は、日本に初めてコーチングを導入したコーチ・トゥエンティワンに勤務する著者が、「コーチと母親という仕事をしている中で、その2つにどの ように橋をかけようとしているのか、その個人的な日々の取り組みを包み隠さず書いた」もの。子どもとの会話のところどころにコーチングのスキルを取り入れ てみたら、子どもとの関わりがもっと楽しくなってきたみたい。そんなエピソードがたくさん詰まっている本だ。 相手をよく見る、聞く、心に寄り添う。相手の内面が活発に動き出すような質問をする、存在自体を認めていく。不満を並べるのではなく、ただシンプル にお願いする…。このように見ていくと、コーチングのスキルは、子育ての中で一番重要なことそのものだ。そして、大人も含めた全ての人間関係の中で、重要 なことでもある。でも、この当たり前のことが、なかなか人間関係の中で出来ないんだよなあ、としみじみ。 子育ては、本来何でもあり。一方的に怒鳴ったり、命令したり、親子喧嘩してみたり。怒りすぎては反省する、その繰り返し。でも、コーチングのスキルを頭の片隅に覚えておいて、時々思い出して意識的に使ってみると、子どもとの新しい関係がもっと見えてくるかもしれない。 子育てエッセイとしても、十分に楽しめる。心が温かくなるような1冊。 (REBRON 明石千鶴) オビより 「コーチングのプロが書いたいちばんわかりやすくて、いちばんあったかいコーチングの本」 目次 序章 コーチングを知る この本が買えるページ amazon.com |
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