『赤ちゃんと子どものためのアロマセラピー』 ペニー・プライス&シャーリー・プライス著 高橋房江訳 フレグランスジャーナル社 2005年 2,415(税込) ISBN978-4894790964
◆アロマテラピーを上手に使って、子育てを楽しもうアロマセラピーを生活の中に取り入れたいと思いながらも、どんな精油(エッセンシャルオイル)を買い、どのように使えばいいのかわからなくて迷っている人も多いことだろう。 今は、日常に香りが氾濫している。石けん、シャンプー、入浴剤や化粧品などにも花やフルーツの香りが使われ、私たちを楽しませてくれるが、アロマセラピーの香りはそんなものとは全く別物!もっともっと力をもち、真の癒しを届けてくれるものなのだ。 雑貨屋さんや100円ショップにまで売っている精油。しかし、本当に精油と呼べるのは植物からとられた100パーセント天然のものだけ。植物は動物 と違って動き回ることができないから、厳しい環境や敵から身を守る成分を自分自身の中に持っている。全ての精油が消毒する力や虫をよける力を持つのはその ためだ。道端に咲く、一見か弱く見える植物たちは、実は偉大な力を持つ存在なのかもしれない。 いわば植物の生命そのものが凝縮されたような精油。精油は香りで私たちを楽しませてくれるだけではなく、その成分が吸引することによって鼻から、 マッサージによって皮膚から体の中に入り、作用して、私たちをリラックスさせたり、症状を緩和したりしてくれる。ぜひ、精油を暮らしの中に取り入れてみよ う。 本書は英国の著名なアロマセラピストであるシャーリー・プライスと、その娘ペニーの共著。ペニーは4人の子どもをもつ母親であり、子どもたちがまだ 小さいときから子育てにうまく精油を取り入れ続けてきたという。その経験をもとに、赤ちゃんと子どものためのトリートメントをまとめてあるのが、この本 だ。 アロマセラピーとは何かという初歩的なことから、子どもに適した精油とベースオイルの紹介、精油の使い方、症状別のトリートメントレシピなど、内容 は盛りだくさん。最後には、ベビーと少し大きくなった子どものためのマッサージ方法が写真つきで説明されていて「マッサージをするときは、大切な贈り物を あげるような気持ちで行いましょう」とある。親と子どもの絆を深めるマッサージ。子どもだけでなく、マッサージをする母親や父親にとっても、精油の香りは すばらしい癒しを届けてくれるのだろう。 専門家はもちろん、一般の方にも十分お勧めの1冊。ただ、料理に使ったり「精油を入れた水を飲む」といった記述が出て来る点に注意が必要だ。これは著者が英国のアロマセラピストであることからくるもので、日本では基本的に精油を口から摂取することはしない。 また、赤ちゃんの肺は大人のものよりもずっと小さいし、皮膚もまだ非常にデリケートなため、精油の使用には最大限の注意が必要だ(3歳以下の子どもには使用しない、と記された本もあるほど)。精油は思う以上にパワフルだから、少なめに使っていくことが大切だろう。 (REBRON 明石千鶴) 著者プロフィール ペニー・プライス シャーリー・プライス 高橋房江(訳者) 目次 第1章 アロマセラピーとは? この本が買えるページ amazon.com |
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