『Baby ER --- 新生児集中治療室』 エドワード・ヒュームズ著 川上直子+加部一彦訳 秀潤社 2002年 ¥1,995(税込) ISBN978-4879622471
REBORNコメント 東京の愛育病院新生児科部長である加部医師が、アメリカの学会に行ったおりに自ら見つけたというNICUのドキュメント作品。著者はアメリカでは著名なピューリッツァー賞受賞ジャーナリスト。「ER」といえば、テレビドラマでおなじみになったが、NICUはそのbaby版。予定日より早く生まれた赤ちゃんやとても小さく生まれた赤ちゃん、病気の赤ちゃんなどが誕生後すぐに集中治療が行なわれる施設だ。 一般にはあまり知られていないNICUだが、アメリカでも日本でも年々その需要は増し、同じような問題を抱えている。かつては救えなかった極小未熟児をNICUの先端技術は救えるようになった一方で、科学は人間のいのちの限界を際限なく越えられるわけではないということもまた事実。いのちについて考える機会が少なくなったと言われている昨今だけれど、生殖医療やNICU などの先端医療技術は、いのちに向き合う新しい局面を提示してくれているかのようだ。言葉を持たない患者である赤ちゃんたちを目の前にして、医師、さまざまな医療スタッフと、親たちが、誠意をつくしてひとつひとつの問題をのり越えていく姿に心が打たれる。 (REBRON きくちさかえ) 目次 この本は、わたしの家族が経験した最悪の一週間のできごとに基づいている。生まれたばかりの娘ガブリエルが、新生児集中治療室(NICU)で過ごした1992年の7日間のことである。娘は重篤な感染症をおこしていたが、幸いにも快復し、丈夫に育つようになった。振り返って考えると、わたしたちは幸運な親子の一組だった。それから6年後、わたしはジャーナリストとして、ふたたび新生児集中治療室に戻ることになった。今度は、自分の娘の命を救ってくれた、その場所の真実を伝えるために。(エドワード・ヒュームズ) 目次 序章 この本が買えるページ amazon.com |
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