『母乳育児の文化と真実』 ナオミ・ボームスラグ、ダイア・L・ミッチェルズ著 橋本武夫監訳 瀬川雅史/吉永宗義/犬飼和久/福田雅文/本郷寛子訳 メディカ出版 1999年 ¥3,465(税込)
◆これはもう、母乳の博物館です古代から現在に至るまでの母乳育児方法を調べ上げ、「社会の中の母乳」を克明に記した労作。まるでスミソニアン博物館を見ているように、母乳の歴史がわかる。 哺乳類の基本的行動である母乳を飲ませるという行為がかくも文化、政治、経済に翻弄されているということは、大脳の動物である人間のサガを見る思い。そして、ようやく光が当てられらてきた母乳の科学は、社会が母乳についていかにおかしなことをしてきたかを明らかにする。母乳の科学的価値の解説も詳細。母乳育児の研究を志す人は、この本から読み始めてはどうだろう。 著者のひとりボームスラグ博士は、小児臨床と公衆衛生を専門にする医師で、ユニセフ、WHO、開発途上国政府ラ・レーチェ・リーグ・インターナショナルなど多くの組織で顧問をつとめる人物。 原題は「人工乳、金銭、狂気」。現代史の部分では、アメリカ・カナダにおけるミルク会社と病院の癒着が赤裸々に描かれている。 (河合蘭・REBORN) 米国で活躍のBaumslag博士が母乳育児について論じる。母乳育児の意義を、医学・生物学的観点から明快に解説。母乳育児に関心のある全ての方へ。政治経済学の視点から調合乳メーカーの販売政策の問題点についても詳述しており、母乳育児の未来を考える上で必読の書。 目次 < 参考文献> この本が買えるページ amazon.com |
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