REBORN ARCHIVES

『三年身籠る』 唯野未歩子著  マガジンハウス  ¥1,575(税込)   ISBN4-8387-1468-8

REBORNコメント

そのタイトルの通り、「三年身籠る」というお話。
「1年目」
「2年目」
「3年目」(目次より)と妊娠が続く。

主人公はぼんやりした主婦、冬子29歳。
妊娠期間はみな、「十月十日(とつきとうか)」という。
それだけは人類が進化しても変わらなかったのだと。

だが、十月十日を過ぎても生まれない。
「予定日超過」どころではなく、妊娠が18か月目を迎えたとき、冬子は父親にこのような手紙を書く。
「今日でお腹の子どもは18か月目に入りました。これといって問題はないそうで、今日は先生が「大は小をかねるから」と言ってくださいました。」と。

冬子の妹の彼、産婦人科医がしびれを切らして「うちの大学病院でちゃんと調べましょう」という。
冬子の返事は、
「男の子か女の子か、言わないでいてくれる?」

妊娠も不思議なメルヘンも続いていく。
さてはて、生まれるのか否か、それは読んでのお楽しみ。

2006年1月映画公開、著者が監督もつとめる。
映画版は、REBORNスタッフ三宅が出産指導して、ついに「映画デビュー」した。

(REBRON 白井千晶)


出版社からのコメント
インディーズ映画のミューズと呼ばれ、女優として活躍してきた唯野未歩子さんの処女作。物語は29歳の主婦・冬子の妊娠から始まる。確固たる生き方が掴め ないままぼんやりと日常を送っていたが、まぎれもない妊婦である自分を発見する。そして・・・。「愛のメルヘン」と呼ぶしかないような不思議で奇妙な作品 となった。同名映画が2006年1月公開予定。監督、脚本も手がける。

著者プロフィール
唯野 未歩子(ただのみあこ)
1973年10月2日生まれ、東京都出身。小学校の学芸会で演じ、たくさんの人の力を集結して作り上げる演劇・映画に魅了される。武蔵野美術短期大学でグ ラフィックデザインを学ぶも、卒業後、自主映画にかかわり、94年より数年間にわたり矢口史靖と鈴木卓爾の自主制作プロジェクト「ワンピース」15作品に 女優として参加。96年、多摩美術大学芸術学部映像コースに入学し、映画作りを学ぶ(2000年卒業)。数本のビデオ作品を発表し、評価を得る。在学中の 97年、「フレンチドレッシング」(斎藤久志監督/毎日映画コンクール・スポニチグランプリ新人賞受賞)で女優デビュー。卓越した演技力と不思議な存在感 でクリエーターの心をゆさぶり、以後、塚本晋也、黒沢清、崔洋一など日本を代表する監督の作品に出演するほか、TV、舞台、CMでも活躍する。女優として 着実なキャリアを重ねながら、2003年よりNHKの長寿番組「中学生日記」に脚本を提供、2005年「三年身篭る」で長編劇映画監督・脚本家デビュー。 映画の進行と同時に、原作を執筆し作家デビューも果たす。

2006年お正月第2弾 新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー 
『三年身籠る』

原作:唯野未歩子 監督・脚本:唯野未歩子
出演:中島知子、西島秀俊、木内みどり、塩見省三 ほか
2005年/日本/1時間39分/ゼアリズエンタープライズ配給

オセロの中島知子の映画初出演・初主演作品
第18回東京国際映画祭出品
第29回カイロ国際映画祭出品
夫役は「Dools(ドールズ・北野武監督)の西島秀俊。

REBORNスタッフ三宅が映画デビュー!
「さくら」「赤ちゃんをさがせ!」「ちゅらさん3」「義経」(NHK)、アットホーム・ダッド(フジテレビ)などで出産指導を手がけてきたREBORNスタッフ三宅が、ついに映画デビュー。
ついに陣痛が来た冬子が足にクッションをはさんでシムス位になるあたり、さすが三宅の出産指導。
アットホーム・ダッドで三宅の指導で「出産」したのは、奇しくも今作品主演の中島知子。これはもう名コンビ?

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『三年身籠る』


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