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◆シアトルから――日本人開業助産師が案内する米国流ウィメンズヘルスこの本の魅力は、女性が自分のからだを知り、管理する米国流ウィメンズヘルスの気持ちよさが伝わってくること。米国に住む人を対象にしている本だが、体に積極的な女性は、日本にいてもこの本を大好きになると思う。 著者の押尾祥子さんは、日本人でCNM（米国の助産師の資格）を持つ数少ない助産師のひとり。シアトルで「なでしこクリニック」を開業していている。この本は、クリニックとそこに集まっている人たちが練り上げた手作りだ。 会 社の集団健診もなく、自分が行動しなければ何も始まらない米国社会。医師も、行った病院でたまたま会った医師にかかるのは救急のERだけで、基本的に、健 康な時から面接して選び取った人にかかるのだ。「せっかく自由と独立の国アメリカのいるのだから人まかせではなく‥‥」と、押尾さんは受け身ではない医療 への勇気を与えてくれる。そして勇気の源は、やっぱり知識。 この本には、産 科、婦人科関連の女性が知りたいこと、知るべきことがぎっしりつまっている。押尾さんのアドバイスは「さすが」と思わせるものがある。米国は日本のように 終身免許ではないので、医療者は勉強し続けないと通用しない世界だ。日本ではあやふやになりがちなことがよく調べられていて、詳しい。詳しいのにわかりや すく、女性の気になるところが押さえられている点が、さすが。 なかなか知る機 会がない米国の医師教育、看護教育、助産師などについて、そして米国医療の大きな特徴であるオープンシステムや保険についても、わかりやすく、詳しく書か れている。なでしこクリニックという存在自体、強いて言うなら日本の助産院に当たるのだろうが、かなり違う。最も大きく違うと思ったのは、医師とより対等 で、病院との提携関係がしっかりしていることだ。日本でこれからの助産院、助産師を考える人に、なでしこクリニックはとても参考になると思う。 REBORN・河合 蘭 なでしこクリニックのホームページ ※日本語です。 |
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