『わたしのカラダ』 アエラ編集部著 朝日文庫 朝日新聞社 2002年 ¥ 672(税込) ISBN4-02-261395-5 CO177
◆からだのこと、本当はいつも頭にひっかかっている女性読者も多い『AERA』。女性向けの別冊・AERA特別編集for womenが何冊か出ているが、そのうちの一冊『BODY 幸せなカラダ』(2001年)の文庫化。 目次は田口ランディのコラムに始まり、老化、ストレス、婦人科疾患、出産、うつ病など、30代以降の女性に切実な話題が並ぶ。ひとつひとつが雑誌の記事スタイルなので、切り口がどんどん変わり、まとまった本より読みやすいと感じる人もいるだろう。 出産については、主に、高齢出産をする女性の不安にこたえる。危険性の検証、凍結卵子、出産時期についての読者投稿 など。私も「たばことダイエットは危険因子」という記事を一本書いている。ライフスタイルなどを変えることで卵子の老化を遅らせることはできないか、とい うのがこの記事のテーマだった。結局は、卵子の老化は避けがたいというのが、結局の結論。でも、卵子の老化が招く最大の困り事である不妊については、はっ きりとした「黒」があがった。それが、たばことダイエットだったというわけ。 専門家の見解と共に、たくさんの女性のカラダ事情が登場する。30代で、家庭に入っていない女性たちは、他の年代の 人や男性からは、カラダのことをあまり顧みないようにみえるかもしれない。確かに無謀な生活をしている人も多いけれど、それでも、からだのことが、頭の隅 にはいつもひっかかっていると思う。そこには子宮、出産、というデリケートなものも含まれているし、「カラダ=心」の図式を敏感に感じつつ暮らしている人 も多いはずだ。 作った編集者も読者と同じ年代の女性。巻末に、女性外来のリスト付き。 (REBORN 河合 蘭) 本のカバーから この本が買えるページ amazon.com |
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