『年収1/2時代の再就職』 野口やよい著 中公新書ラクレ 2004/07出版 ¥798(税込) ISBN4-12-150141-1
REBORNコメント 「ワーキングマザー」という言葉がキラキラした時代は遠くなりにけり。この本は、不況下で夫の年収が減り、子どもが小さいうちは家庭にいたかった妻さえ前倒しに再就職する夫婦「HIKS(Half Income with Kids収入半減で子持ち)」の実情をじっくり描いた。
「男性も家事を」など言っても、現実はふたりの両方が仕事だけでも過労になってしまう。そして一家共々倒れそうになっている。若い夫婦のこうした悲鳴が、少子化対策を考えている人たちにちゃんと届いているとはとても思えない。
少しは進んだ働く母親への法的保護も、恩恵を受けるのは正社員だけである。母親の再就職の大部分を占めるパート労働・派遣がおきざりにされていることを忘れてはならない。
しかし、痛みの中でも必死で働いている女性たちの言葉は心に響き、働く主婦としてすごく励まされた。「この本は、本当のことが書いてある」と思った。40名もの女性に取材しており、働いて子どもを育てている人ならきっと随所に自分の姿を見るはずだ。 (REBORN・河合 蘭)
目次 1章 「小学校入学までは家庭」ルールの崩壊 2章 働きたい妻、本当は家庭を大事にしたい夫 3章 再就職先は非正社員 4章 自営業は「第三の道」か 事例集・いま正社員であるということ 結び−夫婦で家事・育児も、給料袋も
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