『助産婦の戦後』 大林道子著 勁草書房 1989年 ¥3,570(税込) ISBN978-4326798636
◆日本の助産婦をきんと理解したいなら、必ず読むべき本助産婦という職業は、第二次世界大戦後にGHQ公衆衛生福祉局(PHW)の指導を受けたことで大きな影響を受けている。戦前は地域のかなめであった助産婦たち。しかし、進駐軍アメリカは、当時、助産婦のいない国であり、実は高い能力をもっていた日本の産婆を理解することができなかった。 アメリカの描いた戦後の新しい保健行政モデルの中で、日本の助産婦は数々の問題を抱え込んだ。産婆の名称は「助産婦」となり、産婆の組織は看護婦、保健婦と一緒にさせられた。自宅出産もなくなり、病院で医師主導のお産が始まり、助産婦の存在はますます見えにくくなっていった。 助産婦の戦後は、決して明るいものではない。 しかし、日本の助産婦は、今もこのGHQが作ったシステムの中にあり、数々の矛盾を背負っている。この歴史は、日本が再び助産婦を評価し直す時まで、忘れてはいけない。日本の助産婦をきんと理解したいなら、必ず読むべき本。 (REBRON 河合 蘭) 目次 第1章 はじめに 著者プロフィール 大林道子[オオバヤシミチコ] この本が買えるページ amazon.com |
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